全席通路側という贅沢な方法を叶える方法の一つであるスタッガード(互い違い)配列がANAのビジネスの主流で、長距離便はすべてこれです(2019年供用開始のThe Roomは除く)。
サイドテーブルが大きく、無駄な空間が多いですが、何かと便利なので、ユーザー側からすると有難いです。前の席のサイドテーブルに足を突っ込むことで、空間を有効に使おうという発想ですね。個室感があり、フルフラットで快適ですが、JALよりは横幅狭めです。
このスタッガードシートにはいくつかのバリエーションがあります。基本的には同じ構造ですが、少しずつ異なります。
【B777-300ER】
B777-300(77W)に搭載されているのが、初期型で、画面の下にスライド式のテーブルがあるのが特徴です。これだと、しまうときの音で前の人がびっくりすることや、ロック(赤いレバー)がちゃんとかかってないと、上昇・加速時にギロチンのごとく飛び出てくる可能性があります。機内アナウンスで繰り返し注意が促されますし、レバーが改良されたので、結構リスク高めなのでしょう。
また、コンセントやUSBソケットが画面下にあり、少々使いにくいです。後期型より優れているのは、小物入れとドリンクホルダーがあること。忘れ物が増えそうですが、小窓もあり、うっかりさんでなければ、大丈夫でしょう。
【B787-9】
B787に搭載されているのが、このタイプ。青々していた初期型から木目調になっています。テーブルがサイドテーブルから引き出すタイプになっていて、ゴツさが削減されています。
小物入れがなくなり、シート操作ボタンもスッキリしたものに変更されています。
USBソケットがサイドテーブルについたのはかなり便利になったと思います。